2019年03月24日

ニムロッド


芥川賞受賞作を読みました。

主人公とニムロッドなる友人のメールのやり取り。ニムロッドは小説家希望であり、都度「駄目な飛行機コレクション」というテーマで送ってきます。
そして主人公と恋人の田久保紀子とのやりとり。それらのコミュニケーションの中で、一貫してこの物語の中で人の哀しみが浮き出てきます。

IT業界のこと、ビットコインのことなど私はチンプンカンプンですが、そのクールな仕事の中でやはり人の気持ちはどこまでいっても割り切れないものがあるし、孤独を感じたりするのでしょう。

この3人がコンピューターを通して一堂に会する場面があるのですが、それが今の時代を象徴しています。そしてその真逆に過去から繋がってきた命の哀しみは時代が変わっても、仮想空間の中で仕事が行われようと人の営みは変わらないのだと感じました。




Posted by naopon  at 11:57Comments(0)

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